one boy達のテニスへの想い・・・ 毎週木曜更新!
●第2ゲーム『入り口』
今日は午前中に体験レッスンが入ってた。
受講者は中学1年生。
小学3年生からテニスを始めたらしいよ。
三月に埼玉から引っ越して来るらしく、新しいスクールを探してるんだって。

上手い。
ちなみに礼儀も出来ている。どっかのスクールの中学生にみせてやりたいよ。
大人に混じってレッスンを受けてるんだけど、(誰よりもいい球を打ってんじゃない?)
てな感じだ。
うちの小学生クラスが卒業して9ヶ月でここまでいけるか?

行けるよ。
絶対行ける。
もちろん全員。

けど、それにはある条件があってさ。
答えは簡単なんだよ。
俺達が愛と情熱をもってテニスを伝えていること、ね。

俺が子供の頃。
絵を描くのが好きで絵画教室に通ったことがあったよ。
けど、自分の好きな絵を描かせてもらえずに行きたくなくなった。

興味を持たせて導くこと。
俺達の第一の使命は入り口に立たせてやること。
ジュニアの奴等はそこに立っちまえば後は勝手に進んでくものさ。
俺が悔しいのはそんな愛と情熱を持った奴が少ねぇってことだ。

仕方ねぇな。
だったら俺が連れてってやる。
今日の16時30分からは覚悟しとけよ!

待ってろ!ジュニア!
第1ゲーム『願い』
「セレーネ」
日本の月探査機。
2007年、夏に打ち上げられるみたい。
なんでも、俺達の個人的な「願い事」をシートに刻んで持っていってくれるんだって。
宇宙航空研究開発機構もなかなか粋なことをするよ。

さて、俺は何を願うかな?
「世界平和」と「いい女」
どっちにするか真剣に悩んじゃうのか?

このネタを会社の口うるさい、けど尊敬する上司の一人から聞いた時に、ふと思った。
(ジュニアの奴等は何を願うんだ?)

新年一発目のレッスン。
いつもより更に早く階段を上がり、コートサイドのベンチで聞いてみた。

「月に願いを届けられるんだけど、新年のお願いするなら何?」

最新のゲーム機を筆頭に、贅沢品?がポンポン出てきたよ。
去年のクリスマスでそれなりのもの貰ってたじゃねぇか!
尽きないね、子どもの物欲は・・・。
「フェデラーになりたい」とか、「シャラポア!」とかないんかい?

これが現実?
なんて感じながらレッスン開始しようとしたその時だよ。

「コーチに勝ちたい!」

一人の子が小さい声だけど、しっかりと、はっきりと言ったのが聞こえたよ。

ばっかやろう!
そんなちっちゃい願いは月にたのまず、今なんとかしちまえよ。
だから聞こえないふりで準備体操開始。

お月様、さっき言った俺の願いはキャンセルして。
代わりにこれね。
「ジュニアがさっさと俺を倒しますように!」

◎セレーネ『月に願いを!』

●応募のみ:コンピュータ、携帯OK
http://203.140.76.57/resist
●詳細:コンピュータのみOK
http://www.planetary.or.jp/selene/pc/index.html

予告編
毎週月曜午後4時25分。
ジュニアレッスンが始まるちょっと前。
奴等と話すのが楽しみで早めにコートに上がる。
コートな外では友人であり、兄貴でいたいから、もちろんタメ口。

「学校の友達は何かスポーツしてんの?」
『野球!』
『サッカー!』
予想通りのお決まりな答えに、
「テニスはいないの?」
『うーん…どうかなあ』
だよな…なんて感じつつ、
「君はなんでテニスなの?」
『わかんない。けど楽しいよ。』

こんな会話をジュニアと交わして、気合いが入らないわけがない。
俺がこの現状を変えてやる!ってね。

俺がトップジュニアだったわけじゃないし、まだそんな奴等を育てたことはない。
けど、可能性を見つけて広げて送り出すことは出来るよ。
俺が見ることができなかった世界を見てきてほしくてね。

時間だ。
一歩コートに入れば、俺はテニスコーチになり彼等はテニスプレーヤーになる。
タメ口な関係は一時中断。
互いに礼!
『よろしくお願いします!』