暑さも大分落ち着いてきて、秋がチラチラと顔を出し始めてきたある日の夕方。
溜まりまくった郵便ポスト。
配達物がはみ出てるよ。
ったく、だらしねぇなぁ、俺。
大したもんなんて無いだろうって、ゴミ箱にポイポイ・・・。
ピザチラシ、引っ越しチラシ、暑中見舞・・・。
ん?暑中見舞?
誰からだろう?なんて見てみると、あの子から。
あちゃ〜、気付かなかったよ。
日付は・・・3週間前か・・・。
ごめん、ごめんね。
怒ってる?
返事書くから待っててね。
年の離れた妹みたいだったな。
体験レッスンの時なんか一言も喋らなかった。
だけど、その日の帰り際に手を振ってくれたね。
次の週からスクールに通ってくれて、段々と口が開くようになったし、上達もしたね。
小さい体で背伸びして打ってた印象的な子。
生意気だけど約束も守るし、テニスが好きなんだなって伝わってきたよ。
「わたしはまだテニスをつづけています。
またコーチとしあいがしたいです」
そうだね。
約束したもんね。
大事な何かを見失いそうになって、くじけてしまいそうになる時に、
あの子達が勇気付けてくれる。
俺は一人じゃねぇんだ!って思えるんだよ。
ありがとう。
明日からもう一度、情熱の翼を広げていこう。
うん、缶ビールは今日はおあずけ。
ちょっとそこまで葉書を買いに行ってくるわ
溜まりまくった郵便ポスト。
配達物がはみ出てるよ。
ったく、だらしねぇなぁ、俺。
大したもんなんて無いだろうって、ゴミ箱にポイポイ・・・。
ピザチラシ、引っ越しチラシ、暑中見舞・・・。
ん?暑中見舞?
誰からだろう?なんて見てみると、あの子から。
あちゃ〜、気付かなかったよ。
日付は・・・3週間前か・・・。
ごめん、ごめんね。
怒ってる?
返事書くから待っててね。
年の離れた妹みたいだったな。
体験レッスンの時なんか一言も喋らなかった。
だけど、その日の帰り際に手を振ってくれたね。
次の週からスクールに通ってくれて、段々と口が開くようになったし、上達もしたね。
小さい体で背伸びして打ってた印象的な子。
生意気だけど約束も守るし、テニスが好きなんだなって伝わってきたよ。
「わたしはまだテニスをつづけています。
またコーチとしあいがしたいです」
そうだね。
約束したもんね。
大事な何かを見失いそうになって、くじけてしまいそうになる時に、
あの子達が勇気付けてくれる。
俺は一人じゃねぇんだ!って思えるんだよ。
ありがとう。
明日からもう一度、情熱の翼を広げていこう。
うん、缶ビールは今日はおあずけ。
ちょっとそこまで葉書を買いに行ってくるわ
「ジュニアのクラスを担当したいんです!研修して下さい!」
スタッフの一人が俺に言ってきたんだよ。
そいつは、とても一生懸命な子でね。
『よし!じゃあ子ども達に正しいテニスを伝えられるように頑張ろうぜ!』
って、答えてあげたんだ。
嬉しかったしね。
でもね、そいつが続けてこう言ったんだ。
「けど僕、子ども達をまとめる自信がないんですよね・・・」
・・・・・。
なーに言ってんだよ。
自信を持ってレッスン出来てる奴なんて、この業界に何人いると思ってんだ。
そんな奴らは一握りだし、勘違いしてる奴なんて腐るほどいるぜ。
みんな自信なんて無い中で、試行錯誤しながら、工夫しながら頑張ってるんだよ?
いくら俺がお前に“子ども達のまとめ方”を語ったって、
そんな飲み会中の酔っ払いの戯言かもしれないし?
実際にコートに立ったらそれが通用するかは分からないんだぜ。
マニュアル通りにレッスンが進む事は滅多にないんだ。
それは「人」と「人」だからさ。
お前だってONE BOYSの一員なんだから、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。
前から言ってるだろう?
レッスンは情熱と愛と一握りの知識で十分だって。
お前に足りないのは何だろうね?
さあ!コートに上がろうか!
それを見つけに行こうぜ!
待ってろ!ジュニア!
スタッフの一人が俺に言ってきたんだよ。
そいつは、とても一生懸命な子でね。
『よし!じゃあ子ども達に正しいテニスを伝えられるように頑張ろうぜ!』
って、答えてあげたんだ。
嬉しかったしね。
でもね、そいつが続けてこう言ったんだ。
「けど僕、子ども達をまとめる自信がないんですよね・・・」
・・・・・。
なーに言ってんだよ。
自信を持ってレッスン出来てる奴なんて、この業界に何人いると思ってんだ。
そんな奴らは一握りだし、勘違いしてる奴なんて腐るほどいるぜ。
みんな自信なんて無い中で、試行錯誤しながら、工夫しながら頑張ってるんだよ?
いくら俺がお前に“子ども達のまとめ方”を語ったって、
そんな飲み会中の酔っ払いの戯言かもしれないし?
実際にコートに立ったらそれが通用するかは分からないんだぜ。
マニュアル通りにレッスンが進む事は滅多にないんだ。
それは「人」と「人」だからさ。
お前だってONE BOYSの一員なんだから、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。
前から言ってるだろう?
レッスンは情熱と愛と一握りの知識で十分だって。
お前に足りないのは何だろうね?
さあ!コートに上がろうか!
それを見つけに行こうぜ!
待ってろ!ジュニア!
ちょっとした小石に躓いて、お前は転んでしまうのかい?
そして、そのまま止まってしまうのかい?
初めからうまく行くことなんてないんだよ。
テニスはもちろん、人生すべてが。
ぶつかり合って、分かり合って、乗り越えていくんだ。
その中で自分の道を見つけていこう。
今はまだ二人四脚かもしれない。
それでもいい。
あきれる程真っ直ぐに 走り抜けた季節を
探してまだ 僕は生きてる
間違いだらけのあの日々に 落とした涙と答えを
胸いっぱいにかき集めて はぐれない様にと抱きしめた
もう一度 あの夏空 あの風の向こう側へ
君という名の翼で
僕等がいたあの空へ
(君という名の翼/コブクロ)
転んだって構わないから。
今は立ち止まりながらでもいいから。
けどすぐに走りだそう。
そして、そのまま止まってしまうのかい?
初めからうまく行くことなんてないんだよ。
テニスはもちろん、人生すべてが。
ぶつかり合って、分かり合って、乗り越えていくんだ。
その中で自分の道を見つけていこう。
今はまだ二人四脚かもしれない。
それでもいい。
あきれる程真っ直ぐに 走り抜けた季節を
探してまだ 僕は生きてる
間違いだらけのあの日々に 落とした涙と答えを
胸いっぱいにかき集めて はぐれない様にと抱きしめた
もう一度 あの夏空 あの風の向こう側へ
君という名の翼で
僕等がいたあの空へ
(君という名の翼/コブクロ)
転んだって構わないから。
今は立ち止まりながらでもいいから。
けどすぐに走りだそう。
「優勝は○○君に決まりましたよ」
運営スタッフの一人から報告を受けて、何とも言えない気持ちになった。
俺がこの子と出逢ったのは、いつだったか?
そうだ、まだ君が小学三年生の頃だったね。
ちっちゃい体だったけど、頑張ってラケットを振っていた。
懐かしいな。
体の大きさも生意気な性格もあの頃とあまり変わってないけど、
ボールはものすごい成長をしたね。
大会にはよく出場したんだよな。
毎回、決勝の一歩手前で負けちゃってなぁ。
君はまだその悔しさを表現したり、発散させたりする術をまだ知らなくて。
不機嫌なんだか、ふてくされてんだかよく分からない顔をしていた。
その度に二人で話し合って、レッスンに臨んで。
君は自主的に練習や壁打ちをしていたね。
その君が、初優勝。
表彰状を作るとき、名前を書き入れたら目頭が熱くなったよ。
自分でもびっくりしたよ。
来年は中学生になってしまうから、この大会には出られなくなってしまうね。
だから、来春、年度末にある最後のビックトーナメント制覇を目指して頑張ろう。
残り半年間、やれるだけのことはやるから、ついてきてくれよ。
この優勝はまだ通過点でしかないんだぜ?
だけど最後に。
おめでとう。
運営スタッフの一人から報告を受けて、何とも言えない気持ちになった。
俺がこの子と出逢ったのは、いつだったか?
そうだ、まだ君が小学三年生の頃だったね。
ちっちゃい体だったけど、頑張ってラケットを振っていた。
懐かしいな。
体の大きさも生意気な性格もあの頃とあまり変わってないけど、
ボールはものすごい成長をしたね。
大会にはよく出場したんだよな。
毎回、決勝の一歩手前で負けちゃってなぁ。
君はまだその悔しさを表現したり、発散させたりする術をまだ知らなくて。
不機嫌なんだか、ふてくされてんだかよく分からない顔をしていた。
その度に二人で話し合って、レッスンに臨んで。
君は自主的に練習や壁打ちをしていたね。
その君が、初優勝。
表彰状を作るとき、名前を書き入れたら目頭が熱くなったよ。
自分でもびっくりしたよ。
来年は中学生になってしまうから、この大会には出られなくなってしまうね。
だから、来春、年度末にある最後のビックトーナメント制覇を目指して頑張ろう。
残り半年間、やれるだけのことはやるから、ついてきてくれよ。
この優勝はまだ通過点でしかないんだぜ?
だけど最後に。
おめでとう。
「みんなの好きなテニス選手って誰?」
「分かんな〜い」
「じゃあ知ってる選手言ってみてよ」
「分かんな〜い」
「んー、シャラポワ知ってる?」
「あ、知ってる!」
「僕知ってるよ!フェデラーとナダルとアガシ!」
「お!アガシ知ってるの?スゴいじゃん!
じゃあ日本人は?」
「しらな〜い」
「僕知ってるよ!松方修造!」
「松岡だよ!食いしん坊万歳の人!
コーチはね、この人に手紙を貰って、
テニスをもっともっとしようと決めたんだよ。
oneboy君へ、って名前も書いてあったんだ。
手紙?まだ大事に取ってあるよ。
確か高校二年の時だね」
「ふ〜ん」
「あれ?あまり興味なかった?
じゃあさ、一番好きなスポーツは何?」
「サッカー!」
「水泳!」
「別にな〜い」
「えぇ!君たちテニスしてるのに、テニスは好きじゃないの?!」
「二番かな、テニスは」
「そっか・・・」
「ねぇ、コーチって若い?」
「(来た、ジュニアからはよくある質問!)いくつに見える?」
「○○才!(実際より10以上上)」
「・・・そんなにいってないよ!!」
「よく見れば若く見えるね!」
「・・・ありがとう・・・」
この会話で、いろんな事を考えさせられた。
俺が○○才になるまでには、テニスは日本一メジャーなスポーツになり、
この子達の誰かが“好きなテニス選手”になっている。
そんな気がしてならない。
けど、その為には、まず俺が、俺達が走っていないとね。
「分かんな〜い」
「じゃあ知ってる選手言ってみてよ」
「分かんな〜い」
「んー、シャラポワ知ってる?」
「あ、知ってる!」
「僕知ってるよ!フェデラーとナダルとアガシ!」
「お!アガシ知ってるの?スゴいじゃん!
じゃあ日本人は?」
「しらな〜い」
「僕知ってるよ!松方修造!」
「松岡だよ!食いしん坊万歳の人!
コーチはね、この人に手紙を貰って、
テニスをもっともっとしようと決めたんだよ。
oneboy君へ、って名前も書いてあったんだ。
手紙?まだ大事に取ってあるよ。
確か高校二年の時だね」
「ふ〜ん」
「あれ?あまり興味なかった?
じゃあさ、一番好きなスポーツは何?」
「サッカー!」
「水泳!」
「別にな〜い」
「えぇ!君たちテニスしてるのに、テニスは好きじゃないの?!」
「二番かな、テニスは」
「そっか・・・」
「ねぇ、コーチって若い?」
「(来た、ジュニアからはよくある質問!)いくつに見える?」
「○○才!(実際より10以上上)」
「・・・そんなにいってないよ!!」
「よく見れば若く見えるね!」
「・・・ありがとう・・・」
この会話で、いろんな事を考えさせられた。
俺が○○才になるまでには、テニスは日本一メジャーなスポーツになり、
この子達の誰かが“好きなテニス選手”になっている。
そんな気がしてならない。
けど、その為には、まず俺が、俺達が走っていないとね。



