one boy達のテニスへの想い・・・ 毎週木曜更新!
★第11試合 『早朝の笑顔は』
ねぇねぇ、と肩を叩かれて、
「あれ、あの集団、先週もいたよね?」
まだ朝も早く、体は起きているが、頭は不完全状態。
何のことかよく分からずに、友人の視線の方に顔を向けるてみる。
何やら真っ赤なスポーツウェアを着た集団が駅前に広がっている事に気付き、
確かに先週も見たことを思い出した。
「ね!なんかチラシ配ってたじゃない?
何かな?この前はめんどくさくて受け取らなかったんだけど」
知っていた。
「テニススクールのチラシだよ」
性格なのか、目の前に出されたものは、必ずといっていいほど手を出してしまう。
まさに先週も性格通りの行動。
テニスに興味は無かったわけではないし、そのスクールを知らないわけでも無かった。
だけど、『テニスなんて・・・ねぇ』としか考えなかった。
そうそう、学生時代に体育の授業で、ちょっとやったことがある。
その時は、体育の先生が一生懸命ラケットを振っていて、
なんだかその様子がとてもぎこちなかった印象が強く残っている。
「へぇ〜。テニススクールね〜。うわぁ!見て見て!おっきなラケットがあるよ!
すっご〜い!本物?なわけないか〜」
「おっきいね、確かに」
宣伝の為だろう、身長程あるラケットを持って“声だし”している。
これなら嫌でも目に入るか。
「テニスかぁ。やってないな、最近」
「え?」
意外な一言に友人の顔を見直す。
「やってたの?テニス」
「あれ?言ってなかったっけ?学生時代バリバリの体育会系よ」
「あ、そう・・・・・」
「なんだぁ。テニススクールあるなら覗いてみようかな。ね?行って見ない?」
「うん・・・・」
「なに?乗り気じゃない?行こうよぉ。ほら、何とか王子も出てきたみたいだし。なんだっけ?」
「なんだっけね」
「冷たいなぁ・・・」
「・・・じゃあ帰りにでも行ってみる?」
「決まりね!なんだか燃えてきたわ!今日も一日頑張っちゃお!」

これも何かの縁かな。
張り切っている友人はもちろんチラシをもらっていたけど、
例の如く、また私も受け取っちゃって・・・。
配っている子も感じのいい子だったなぁ。
笑顔がとってもニッコリしてて。